2017-12-03
平成29年12月3日(日)に「尾張西部生態系ネットワーク形成フォーラム2017」が開催されました。
当日は、尾張西部生態系ネットワーク協議会の参画団体や一般の皆様など、総勢107名が来場されました。
まずは、ポスターセッションの様子をご紹介します。
愛知県立佐屋高等学校、NPO法人 祖父江のホタルを守る会、Longhill Net、ビオトープ・ネットワーク中部、
愛知県下水道科学館ビオトープの会「ビオピース」、一宮平成ホタルの会、エスペックミック株式会社、
尾張自然観察会、大同大学の皆様にそれぞれ活動発表して頂きました。
続いて、講演会の様子をご紹介します。
長谷川会長の開会あいさつからスタートしました!
オープニングでは、当協議会の新實幹事とNHK取材班の磯貝氏(㈱千代田ラフト)による
『尾張西部で暮らすサギ流の生き方』~NHK「ダーウィンが来た!いきもの伝説」のこぼれ話~
と題して、サギの紹介やトークライブが行われました。
来場者の中にも、NHKの放送をご覧になった方が多く、その裏話や未公開映像が紹介され、
尾張西部地域で懸命に生きるサギの姿を見る事ができました。
基調講演では、鷲見副会長による
『尾張西部の地域特性と水の流れ』~生き物と人の支えの場とつながりを考える~
と題して、尾張西部地域における土地利用の現状を、マクロな視点から解説して頂きました。
尾張西部地域は、海抜0メートル地帯が多く、当初は干潟環境でした。
しかし、近年ではインフラ整備が進み、人工的な環境が広がっている中で、自然再生のゴール地点を
どこに設定するのか、非常に難しい地域であることを理解して頂けたかと思います。
活動発表①では、愛知県立木曽川高等学校の皆様による
『守ろう!地域の宝 木曽川のイタセンパラ』
と題して、イタセンパラの生態や保全活動の紹介をして頂きました。
1995年に木曽川のイタセンパラは絶滅したと思われていましたが、2005年に中流域で再発見されました。
積極的な広報活動や飼育展示を行い、徐々に認知度も上昇しています。
これからも継続的な活動が必要であることを教えて頂きました。
活動発表②では、愛知県下水道科学館ビオトープの会「ビオピース」の久保氏による
『“メタウオーター下水道科学館あいち”における子どもたちが自然の恵みを体験できるビオトープづくり』
と題して、四季折々での楽しみ方やイベントによる自然学習体験の様子を紹介して頂きました。
かつての「身近な自然」とは、自然と共生して暮らす人々の営みとの結果として生まれたものであり、
これまでの活動は、それを実証するプロセスであったのかもしれない事を、振り返って紹介して頂きました。
活動発表③では、エスペックミック株式会社の吉野氏による
『尾張西部地域の河川植生と自然再生』
と題して、地域の植物を「気付く・まもる・つなげる」活動について紹介して頂きました。
地域における自然観察会、河川植生点検、外来種防除、地域の植物育苗と、多岐にわたる活動を実践されており、
これからも生き物の繋がりを踏まえ、企業としての役割を果たす重要性を解説して頂きました。
協議会 中間報告では、長谷川会長による
『一年間の活動報告Vol.1 ~2017年初年度活動報告~』
と題し、当協議会が開催した各種イベントや、実施内容についてご紹介させて頂きました。
本年を振り返ると、にぎやかな田んぼWS、バスツアー、豊田合成ビオトープ計画など、
様々な場面で地域の皆様と交流を深める事ができました。
これからも繋がりを大切に、協議会を進めて行きたいと報告されました。
最後に、鷲見副会長より閉会のあいさつで終了となりました!
尾張西部の対象エリアは非常に広範であり、各々の地域によって課題となるテーマが異なります。
参画団体の皆様には、これからも地域の主体となって継続的に活動を続けて頂き、
地域間交流を図りながら、将来の自然環境を考えて行ければと思っております。